「オリジナルの製品を作りたいけれど、作ってくれる店が無い!」
なんてことが有りませんか?
もう2年前の話ですが、Alibaba.comで、オリジナルの”ステンレスコースタースタンド”を作成してみました。
Alibabaと言えば、中国企業ですが、具体的な内容を紹介してみようと思います。
中国に外注して作成したコースタースタンド
こちらが、実際の製品です。
無垢の極太ステンレスから削り出したコースタースタンドになっています。
ウォールナットや、Grovemadeのウールマットに合う風合いにしてみました。
Soilの珪藻土コースターφ100と、組み合わせて使えます。
φ100だと、ちょうど、Ballのグラスカップを置くのに、良いサイズ感になります。
Alibabaに発注するまでの手順
手順をStep毎に紹介していきます。
Macbook M1 1TB x16GBを使い、Fusion360で3Dモデル作成と、図面を作りました。(5案くらい作成)
共通管理人の”ノブ”が持っている3Dプリンターを使って、試作品を作り形状を決めました。
見積の前提条件(個数や材質、図面)を、Alibaba.comにアップロードして、業者からの返信を待ちます。
10社くらいからオファーが来るので、チャット交換して、QCD(クオリティ、コスト、納期)観点で、バランスの良い業者を選別する
Alibabaの機能で契約があるので、契約してPaypalで支払う(別にクレカでも、ApplePayでも、なんでも契約できる)
取引条件として”EXW”=Ex Worksの略(工場渡)の為、商品代金とは、別に関税を支払って商品を受け取る。届いた商品を検品して異常が無ければ、取引終了。
一連のやり取りを書くと、こんな感じになります。
3Dモデリングして、3Dプリンターで試作してみた
Fusion 360ですが、無料契約では、商用利用ができないルールになっています。
そのため、一応、有料ライセンス1ヶ月分を購入して、当時作成したと思います。(とはいえ、無料でもスクショとか使えば、全然発注までいけるはず。データ保存が10個までとかになりますが、単品なら3DモデルもOutputできます)
Fusion360を選んだのは、安いからです。
SolidWorksや、CATIAは、会社で使ったことがありますが、年間ライセンスが数百万円のイメージで、最初から論外にしていました。
2D図面を作成
日本語で図面を描いてしまいましたが、中国人は読めないので、英語で書いた方が良かったかもしれません。
3Dプリンターで試作
これが実際に作成したサンプルです。
Amazonで買える激安3Dプリンターで制作しましたが、完成クオリティー高く、サイズ感を確認するには十分でした。
今回は、Soilのコースターと組み合わせるので、何個かSoilのコースターを購入してみて外径を測定してみました。
その結果から、コースタースタンドの内径公差を決めて、適度なガタが出るようにしました。
Alibaba.comで会社とやり取りする
Alibaba.comで見積書を、作成して公開すると、数社から速攻で問い合わせが入ると思います。
この記事を書く1~2週間前に、全部のやり取りが消えてしまって、見積書が残っていませんでした。
しかし、たいしたことは書かなかった記憶で、取引要件をEXW(工場渡)に気を付けることくらいでしょうか。
EXWにすると、中国の工場から配送業社に渡った瞬間から、責任区分が輸入者になります。(これが普通の取引)
見積書には、図面と数量を記載したくらいだと思います。
こんな感じのメールが来る
下記は、候補だったサプライヤーとのメールのやり取りです。(本決まりは別サプライヤー)
意外と、英語が達者な人が多いので、英語で全てのメッセージは送られてきました。
ものづくり企業で働いた人なら、お馴染みの内容ですが、数量ごとの金額などが記載されています。
契約していなくて、小口のロットなため、非常に簡素なエクセル見積もりファイルが送付されてきました。
10pcs(10個)で、527.5ドルですから日本円で、8.4万円くらいの計算になります。(1ドル160円で)
これに送料と関税がかかると、結構な金額になるので、辞めました。
ちなみに、送料は60ドル前後のため、1万円くらいになります。
別正式サプライヤーと決定
その後、安価に作成してくれるサプライヤーを発見しました。
サプライヤーのレビューを見ても、悪くない評価です。
正式決定させて、チャットでのやり取りを開始させました。
Alibaba.comのアプリにチャット機能があるので、LINE感覚で会話が可能です。
製品の初期サンプルの寸法結果を送付してもらったり、納期や発送業社の決定など、行いました。
DHLで届いた、商品の関税を支払う
今回は、DHLで発送してもらいましたが、9/6に商品完成してから、9/28に商品が到着しています。
最初のやり取りから、1ヶ月半くらいで、商品が手元に届きました。
関税の記憶がないのですが、結構良い金額を取られた気がします(発注額が小さかったですが、商品の10%前後取られたような…)
わかったこと
今回のAlibaba.comでの発注から分かったことですが、
- 日本よりかなり安く仕入れられる
- 10pcsの小口ロットも可能だが、できれば1000pcsとか大口だと、かなり安くできる
- 言語のやり取りは英語で出来る
- ものづくりの企業でエンジニアをしていれば、余裕でやり取りできる
- 関税が意外と高いので、見積もりしておく(国税のサイト読む)
今回作ったコースター
BASE販売しているので、気になったら購入お願いします!
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